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1048 競作課題「ボーイミーツガール」、2号作「一奈部長の青春」(10000文字)、8/5作成
2004/8/5(木)17:45 - 名無し君2号 - 2452 hit(s)

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題名:一奈部長の青春(10000字)

 心地よいはずの春風が、やたらと寒々しい。
 新明高校陸上部部長、佐々木一奈は、腕を組み、じっとグラウンドを見つめていた。
周りの野球部、サッカー部、ハンドボール部、遠くのコートではテニス部、プール
じゃあ水泳部まで、それぞれに新入部員を集め、すでにミーティングを始めている。
 なのに、我が陸上部には、だーれもこない。
 風に横髪がなびき、頬をさらさらとくすぐった。一緒に心もさざめき、暴風波浪注
意報。一奈はぎゅっと目を細め、どうにかして波を押さえようとした。
「ぶ、ぶちょー……」
 そよ風にも負けそうなほどか細い声。一奈は横に視線を走らせた。
 二年生たちだった。若干三名、いずれも女の子だ。この暖かいのに凍えそうな顔で、
互いに身を寄せあっている。
 気持ちは……わかる。
 普段は晴天のように明るい後輩の顔が、いまは不安に曇天模様だ。一奈の胸は、
ぎゅぎゅぎゅっと絞られた。
 い、いけない、水が滴りそうだ――目から!
「すまない。私の力が足りないばかりに」
 深々と頭を下げた。
「や、止めてください、部長!」
「そうですっ。一奈部長は精一杯頑張りましたわ!」
「しょーがないっスよ! 頭上げてくださいよ部長!」
 慰めの言葉に、かえって胸はぎゅーぎゅーぎゅーだった。それでも一奈は顔を上げ、
一同の顔を見回した。噛みしめすぎた奥歯が痛い。
「しかし、だな」
 遮るように、三人組のひとり、遠野真央が大きなおさげを振り乱した。
「部長の責任ではありません。元々私たち陸上部は、伝統的に部員が少ないじゃない
ですか。それはすぐそばに陸上の強豪校があるからであって、仕方のないことなんで
す」
 黒縁眼鏡の向こうで、真央は大きな瞳を潤ましていた。学年で一、二を争うほど成
績優秀な生徒。それでも決して部活動を流したりなんかはしなかった。いつだって頑
張って練習をこなす。その精神力の強さを、長距離走に活かしていた。
「真央の言うとおりです。そんな顔をなさらないでくださいっ」
 言いながら真央を押しのけたのは早乙女舞花だ。
 そのままにじり寄り、一奈の手を取る。
「一奈部長の頑張りは、私たちがよくわかっておりますわ。ですから……」
 いつもなら自信に満ちあふれている瞳が、いまは涙で満ちあふれそうだ。きらきら
と輝かせながら、熱い視線をぶつけてくる。腰まで伸びた波打つ美しい髪。それを部
活のときにはポニーテールにまとめ、風になびかせ走る。長い足が作りあげる大きな
ストライドで、学校の誰よりも百メートルを速く駆け抜けた。
「そうっスよ。いつものように、ビシーッとしていてくださいよ」
 つんつん頭は草薙風子だ。細身の体に、バネのような素晴らしい筋肉を持っている。
走り高跳び、走り幅跳びの選手であり、明るい性格から、部のムードメーカでもあっ
た。元不良だったため、ここ一番での勝負度胸は素晴らしいものがある。
 みな、可愛い後輩だ。
 数は少なくとも、みんな精鋭たちだ。
 そ、それだけに……。一奈は唇を噛みしめる。
「やはり……私にもっと魅力があれば……」
 俯いた一奈に、いまにも触れんばかりに舞花が顔を寄せてきた。
「そんなことをおっしゃらないでください。スカートの裾、膝上まで上げていたでは
ありませんか」
 どんな部なのかを新入生に説明する、部活動説明会での話だ。体育館に一年生全員
を集め、その前でスピーチをする。一奈なりに、精一杯努力はしてみたつもりだった
が……。
「そーそー、部長にしちゃあ頑張ったほうっスよ。普段してない化粧までしてたじゃ
ないスか。むしろ、他の部が凄すぎっス」
 風子の言葉に真央が頷く。
「そうよね。テニス部はスコート丸出しだったし、水泳部なんて競泳水着だもの。剣
道部にいたっては袴。マニアにはたまらないと思う」
「他の部には男もいるしな」
「なによ。男なんて汚らわしい」
 目をつりあげた舞花が、金切り声をあげる。
「うちら、女しかいないだろー? けっこうヤローとしてはさ、気まずかったりすん
じゃねーの」
「それはあるかもしれない。それにサッカー部なんて美形ぞろいで、女性に対するア
ピールにもなっていたもの」
「なんだよ真央。あーいうのが趣味なのかよ」
 ほんのりと真央が頬を赤らめた。
「そういうわけじゃないけど……。うーん、女性へのアピールという点では、部長が
男装するのもありだったかもしれないですね」
 男装? 男の格好? 私が? 一奈は目をぱちくりとさせる。何か言う前に、舞花
が割りこんできた。
「なにをいっているのよ! そんなこと一奈部長にさせられるわけないでしょう! 
素顔の一奈部長を見てその魅力に気づかないのなら、それはそいつ自身の腐った目玉
が悪いのよ!」
 だいたいにして、これ以上ライバルを増やしてたまるものですか――という言葉は
小声だったので、一奈には聞こえなかった。
「い、いや。この際だ。なんでもやってみるべきだった。このままでは、お前たちに
後輩を持たせてやることもできない……」
「そんなものいりませんわっ。私たちだけでよろしいではありませんか」
 気持ちはありがたい――だが駄目だ。一奈は思う。
 私の代で陸上部をつぶすわけにはいかない。なにより、いまでこそ私をかばうため
に後輩は笑顔でいるが、さっきは不安に凍えそうだったではないか? 心に焼きつい
た映像を、一奈は忘れることができなかった。
「ええい、いまからでも遅くはない。いっそ……」
 がばりとユニフォームをまくりあげる。目の前に突然あらわれた光景に、舞花は口
をあんぐりと開けた。風子が目を剥く。
「わわわっ! 部長、なにやってんスか!」
 凍りついていた舞花が、はっと動きを取り戻す。一奈の形の良いへそを手で隠した。
風子もユニフォームの裾を掴み、ぐいぐい引っ張る。腕にしがみついたのは真央だ。
「止めてください部長! こ、こんなところでなにを」
「そうですっ。一奈部長に肌をあらわにさせるぐらいなら、風子に脱がせますわ!」
「勝手に決めるな! てゆーか、これが怖かったんだよな〜。部長、責任感強すぎっ
ス〜!」
 三人に押さえつけられながらも、一奈はしゃにむにユニフォームを引っ張り上げる。
一度ついた炎は、半端に消そうとすればさらに燃えあがってゆく。
「止めないでくれ! もはやこれしかないんだ!」
「あ、あのう……」
 振り回されていた風子が、一奈の背後を見て目を見張る。
「ちょ、ちょ、ぶ、部長、部長!」
「私が肌身をさらすことで、わずかでも効果があるのならばぁぁぁ」
 真央も、ずれた眼鏡のフレームごしにそれを見た。
「後ろです! 部長、後ろです!」
「ろくなスピーチも出来なかった、ふがいない私に出来ることは……ん?」
 ようやく一奈は動きを止めた。ゆっくりと振り向く。
 後ろに子供がいた。顔を赤らめ、ちらりちらりと一奈を見ている。
 い、いや、と一奈は思い直した。
 この子は新明高校の制服を着ている。緑色のネクタイということは、一年生だ。つ
まり……。
 舞花が一奈の肩越しに覗きこんだ。そこで一奈の背中が剥きだしになっていること
に気づいて、あわててユニフォームの裾を下げる。腰に手を回したまま、今度は脇腹
から顔を出し、睨みつけた。
「いったい何の用ですの? 見ての通り、いま私たちは取りこみ中なんですけど」
「バカ舞花!」
 風子につばを飛ばされ、舞花は顔をしかめる。
「なにを……あなたからバカ呼ばわりは心外ですわね!」
「舞花さん、もしかしたら、ですよ」
 背後から真央も詰める。舞花の顔に困惑が浮かんだ。
「なに? なんですの?」
 一奈は振り返り、一年生の方を向いた。手がふりほどかれて哀しげな声を洩らす舞
花にも気づかず、少年のさらさら風になびく髪と、つぶらな瞳を見つめた。
 少年の唇が動く。
「あのう、ここは陸上部……なんですよね?」
「あ、ああ」
 反射的に答えてすぐ、一奈はぶるぶると顔を横に振った。ぴしゃりと頬を叩く。
「きみは……もしかして、にゅ、入部希望……なのか?」
 一年生の顔が輝いた。にっこりと微笑む。
「はいっ」
 足の底から、ぞわぞわと頭のてっぺんまで駆け抜けるものがあった。こみあげてく
る思いそのままに、一奈は足を踏みだす。
 気づいたら、少年をぎゅっと抱きしめていた。
「ありがとう! ありがとう!」
 きゃっと頬を赤らめたのは真央、おー、と声を上げたのは風子だった。舞花といえ
ば、口をぽかんと開けたまま、突っ立っている。
 肝心の新入部員は、胸に顔面を押しつけられて、ちょうど窒息する寸前だった。



 新明高校陸上部、全員が校庭の隅にある木陰の下にいた。
「もう、部長ったらやりすぎです。いくら嬉しいからって」
 と、真央がため息をつけば、
「いやあ、熱かったっスねえ。いまも熱いっスけどねえ」
 にひひ、と風子が笑う。わなわなと震えているのは、
「ゆ、ゆるせませんわ……。こんなこと、こんなこと」
 顔面蒼白にした舞花だった。
 三者三様の表情を浮かべる後輩に囲まれ、一奈は座っている。
「すまん……」
 視線の先には、逆さまな新入部員の顔があった。――彼は一奈の膝の上で、ぼんや
りと目を開けている。
「いいえ……大丈夫です」
 起きあがろうとする一年生を、一奈はそっと押さえつけた。
「無理をするな」
「で、ですけど」
「ちょうどいい。これからお互いに自己紹介をしよう。新入部員挨拶だ」
 ほっほー、と風子が眉を持ちあげる。舞花は八重歯を剥き出しにした。
「なにをおっしゃるんですか一奈部長! ぶ、ぶ、ぶ」
「高木ブー?」
「部長に膝枕してもらいながら挨拶する新入部員なんて、聞いたことがありませんわ
ーっ!」
 魂の叫びだった。その横でボケを黙殺された風子は、遠い目をしている。一奈は一
年生の両肩に手を当てた。すっと舞花を見つめる。
 びくん、と舞花が体を震わした。
「舞花」
「は、はいっ」
 一奈は微笑み、そして頭を下げた。
「頼む。私のせいで彼はこんなことになってしまったんだ。お願いする。このままで
やらせてあげてくれ」
 頭を上げたときには、のどを撫でられた猫のように、はにゃーんと舞花の顔は崩れ
ていた。頼む……お願いする……頼む……お願いする……一奈さまが私にお願いを…
…。ぶつぶつと言葉を洩らしている。
 いきなり正気を取り戻した。爛々と目を輝かす。
「わかりましたわっ。ちゃっちゃと喋りなさいなそこな一年坊!」
 歌舞伎役者のように大見得を切る。踏みならした拍子に、ぱらぱらと青葉が舞い降
りてきた。ぱちぱちと風子と真央が手を叩く。
 一年生の顔にかかった葉を、そっと一奈はつまみあげた。指先がなめらかな頬をか
すめる。一奈は自分の肌と比べてみた。KO負けを認めて、うっすらと笑みを浮かべ
る。
「ほら、一年生。挨拶だ」
 きょろきょろと少年は視線をさまよわせた。ぐるりと回って、一奈に戻す。
「ぼく……私は、高山勇樹っていいます。一年D組です。中学校のときも陸上部でし
た。種目は短距離です」
 へー、と感心するような声をあげたのは風子だ。にやにや笑いですぐに本気じゃな
いとわかる。
「舞花とおんなじじゃーん。ヤバイかもねぇー、せんぱーい」
 ふふん、と舞花が微笑みを返す。
「なんとでもおっしゃいな。いまの私は寛容でしてよ」
 ちぇっと風子は舌打ちした。
「あ、いえ、そんな、とてもレギュラーにはほど遠い、ダメな部員だったんです。な
んといっても、普通の生徒にも負けるくらいでしたから」
「サッカー部や野球部なら、足の速い子がいても仕方がないでしょう?」
 真央がフォローを入れた。
「それが……手芸部の女の子に負ける始末で……」
 う〜ん。うなり声のハーモニーが生まれた。
「大丈夫だ」
 新入部員、高山勇樹の顔に、一奈はそっと言葉を落とした。
「陸上が、走るのが好きなんだろう? だったら私たちの仲間だよ。歓迎する。一緒
に頑張ってゆこう」
 苦笑していた勇樹の顔が、本当の笑顔に変わる。
「――はいっ」



「駄目だこりゃ」
 珍しく風子が難しそうな顔で言った。彼女はグラウンドに引かれた白い周回線の上
に立ち、両手を腰に当てている。うっすらと浮かんだ汗を、風で乾くままにしていた。
「風子」
 たしなめるように真央が見つめた。
「だってよ」
 くいっと風子があご先で示した先には、前のめりに倒れる勇樹の姿があった。
「まだ準備運動だぜ? たかだか校庭五周、千五百メートルをゆっくり走ったぐらい
でこれじゃあ……」
 ほっほっほ……。背後で不気味な笑いをこぼされ、風子は飛び上がった。
「なんだよ舞花! ヘンな笑い方するんじゃねーよ!」
 頬をぐにゃりと持ちあげ、舞花は唇に弧を描かせていた。三日月のような笑みに、
ぶるりと風子が震えを見せる。
「ざまあみろですわ。あんなうらやましい思いをした以上、私のうらめしい思いを受
けて当然。消えろ消えろ……消えてしまえばいいのよ……ほっほっほ……おーほほほ
ほほ!」
「高笑いしているところ申し訳ないけどよ」
 ちょんちょんと風子が舞花の肩を突っつく。
「なによ!」
 隣に立っていた真央が、黙って前方を指さす。
 倒れ伏す勇樹に駆け寄る、長身の女性が見えた。
 舞花は大きく口を開ける。開けすぎて外れそうになった。
「か、か、一奈ぶ、ぶ、ぶー!」
「高木ブー?」
「一奈部長ぉぉぉぉぉ!」
 叫ぶ舞花のかたわらで、なんでやねん、と真央が風子に突っこみを入れていた。そ
の手をきゅっと掴み、ありがとう、と風子が呟く。その目は潤んでいた。



 前のめりに校庭に手をついて、勇樹が激しくあえいでいた。ぽたぽたとグラウンド
に汗を滴らせている。そんな光景を、一奈は黙って見下ろしていた。
「情け……ないですよね」
 顔を上げることすら出来ない様子だった。
「こんなことじゃ……くそっ」
 体を起こす。がくがくと震える膝を手で押さえ、歯を食いしばりながら立ち上がっ
た。
 伸びきって、そしてよろめく。
 倒れる前に一奈は抱き支えた。胸に勇樹の頭が当たり、痛みに一瞬だけ顔をしかめ
る。遠くから誰かの絶叫が聞こえた。きぃぃぃ、とまるでガラスを引っ掻くような声
だった。
「す、すみません、部長……」
 ひどい汗に、ひどい息づかいだった。
「どうしてだ?」
 一奈の胸の中で、勇樹が身じろぎする。汗に濡れた髪の隙間から、まだ強い意志を
持った瞳が覗いた。
「どうしてそこまで頑張る。いや、頑張れる? 私たちだって、倒れるまでは練習し
たりなんかしない。なにか理由があるのか、勇樹」
 勇樹は視線を逸らした。一奈は抱きしめたまま、ゆっくりと待つ。
 すこし息づかいも収まってきたとき、ようやく勇樹は顔をあげた。一奈は頷いて、
続きを促す。
「男だから、じゃダメですか」
「……なに?」
「ぼくは、見た目の通り、まるで子供です。体力だってないし、運動神経も鈍いし。
それでも……男です。だから、頑張りたいんです。最後まで、やりとげたいんです」
 潤みだした勇樹の瞳を、一奈はさらに強く抱きしめ、液体をユニフォームに染みさ
せることで隠した。ぐすっと鼻を啜る音が、くぐもって聞こえた。
「理由はわかった。だが、今日はここまでだ」
「――え? わ、わわわっ」
 驚く勇樹を、一奈は抱きあげた。
「ぶ、部長ぉ」
「とりあえず保健室にゆこう。熱中症で入院なんてことになったら、練習することも
出来ないぞ」
「で、ですけど」
「わあ、お姫さまだっこですね」
 いつまにかそばに来ていた真央が、口元に手を当てていた。
「いや、男と女の役が逆だろ。この場合――王子さまだっこか?」
 にんまり笑みを浮かべる風子の後ろで、舞花が呆けた顔をしていた。
「なんたること……なんたる……」
 ぶつぶつと喋り続けていた。
「練習を続けていてくれ」
 勇樹を軽々と抱えたまま、一奈はすたすたと歩き始めた。
「はい、わかりましたっ」
「いってらっしゃいませっス」
「はら……ほろ……ひれ……」
 後輩の言葉を背中にして、校舎へと向かった。
「あのぅ、ぶ、部長」
 顔を真っ赤にしている腕の中の勇樹に、一奈は安心させるための笑顔を送った。さ
らに勇樹の顔色が赤くなる。
 いかん。
 この顔の色、本当に熱中症になったのかもしれない。一奈は歩みの速さを上げた。
早く保健室にいかなくては!
 それに――さっきから、なんだか胸が痛い。
 さっき勇樹がぶつかったせいかもしれない。その割には、なんだか胸の奥がずきん、
ずきんと痛むのだけれど――ちょっと先生に見てもらおう。
 一奈は靴を下駄箱に脱ぎ捨てた。

時間:11時間

読んで欲しいもの()は読んでの読者感想、→は作者判断:
・男気あふれる部長(すてき)→まあまあ
・頑張る男の子(すてき)→あんまり
・男の子の運動神経の駄目っぷり(わはは)→皆無。想定してたのと違ってしまった
・部長の女の子らしい一面(どきどき)→あんまり
・三人娘の脇っぷり(うふふ)→けっこういいかも

メモ
■一行あらすじ
 新入部員が無いことに悩む、不器用だが生真面目な部長が、やっと来た部員に喜び、
さらにひ弱ながらも頑張る姿を見て、その芯の強さに胸キュンする話。

■プロット
・校庭にて、陸上部部長である主人公が新入部員を待っている。周りには二年生が三
  人。主人公も含めて全員が女子。進学校のため運動部は人気がない。それでも周り
  の部には数人入部しているのを見て、自分の力が足りないせいかと、主人公は落ち
  こむ。他の部員がなだめる。

・そこに新入部員登場。大喜びする。まるで小学生のような外観に、大丈夫かと複雑
  な気持ちになる。それでも新入部員は新入部員だと気を取り直す。挨拶もハキハキ
  として好感の持てるものだった。

・準備運動として、軽く校庭を周回して走る。それでもうへばる新入部員。休んでい
  るよう指示を出すが、大丈夫ですと立ち上がる。ふらつき、主人公の胸元に飛びこ
  む。可愛さにちょっと胸が高鳴る。さらに頑張ろうとして、意外と男らしい姿を見
  せる。ちょっとドキドキする。


起:一年生の中のひとりに注目。(まったく新入部員が来ないことに落ちこむ部長。
そこにあらわれる新入部員)
承:その子に好感を持つ。(来てくれただけでありがたいっ)
転:挨拶終わって練習に移行。その子の指導をさせられることになる。なにか小さな
困難or苦難に遭遇。(実際に練習してみたら準備運動の段階でへばる)
結:その子に惚れる。(とりあえず見学させようとしたら、新入部員はふらつきなが
らもやりとげようとする。なんでそこまでするのかという問いに、「だって、男です
から」と意外と男らしい回答に、どきんとする)


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