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1077 800字で、短編あらすじ。のNo.3「最初で最後の――」 津荒夕介 |
2004/8/29(日)01:34 - 津荒 夕介 - 1947 hit(s)
「最初で最後の――」
津荒夕介
国一番の飛行機乗り、青年宅配屋ロンの店に、明るい少女チカが来る。彼女にはスーツの男が一人同伴していた。男は大量の金を出すと、チカを乗せて空を飛んでくれと頼んできた。ロンは怪しく思うが、金が無かったので仕事を引き受ける。
翌日、ロンはチカを乗せて空を飛ぶ。国の名所をまわった。途中、国で一番大きな市場に立ちよった。その時チカは、こじきの子供に金を渡そうとする。ロンはそれを止めた。きりが無いからだ。チカはそれでもあげたいと言う。チカを貴族だと考えていたロンは不思議に思いながらも募金について教えた。チカは有り金を全て募金し、喜んだ。
その晩、ロンはチカが行った事が無いと言うので、「光る花の園」に彼女をつれていった。平民では入れないところであったが、ロンは国一番の飛行気乗りであるという栄誉メダルを見せて、そこに入った。チカは庭の美しさに酷く感動して涙した。
その後ロンの家に帰ると、突然チカが口から緑の液体を吐き出す。チカは苦しみ、ロンは困惑する。スーツの男に連絡すると、しばらく寝かせれば大丈夫、医者は必要無いと言われる。男の言う通り、チカはしばらくすると落ちついて寝てしまった。
翌朝、チカは自分の体について話しだした。チカは百万人に一人の割合で存在する、血を希少な魔法宝石に変える事ができる人間なのだ。チカは下層階級の人間で、兄弟と親に金をあげるため国に自分の命を売った。そして最期の望みとして、国一番の飛行機に乗って観光をしたのだ。彼女は矢継ぎ早に話した。話したくてしょうがなかったのだ。そしてせきをきったように泣き出し、自分を楽しませてくれたロンに何度も感謝した。ロンは困惑して何も言えなかった。
そのうちにスーツの男が来た。ロンは結局なにも言えずに、チカを見送ったのだった。
一行あらすじ
飛行機乗りのロンが、金持ちに見える少女チカに出会い、仕事をする途中で彼女が金のために死ぬと知るが、なにも言えない話。
死を中心に考えました。
一度幸福になるので、悲劇にあたると思う。
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