前の画面〕 〔クリックポイント〕 〔最新の一覧〕 〔全て読んだことにする〕〔全て読んだことにして終了〕 〔終了

1198 2/26分、『ろり魔女(仮)』本文、No.9(11000文字)
2005/2/26(土)21:24 - 名無し君2号 - 4587 hit(s)

現在のパスワード



 ろり魔女(仮)No.9(11000文字)

 白いもやが、銀髪の魔人を取りまいていた。
 魔人の顔にはなにひとつ感情が浮かんではいなかった。冷たい瞳は、まばたきすら
せずに前を見つめている。
『こっちまでやられるところだったぜ、ゾフィル』
 声はくぐもって聞こえた。
 ゾフィルの真後ろに、黒い球体が浮かんでいる。うっすらとした闇のなかに、包帯
を全身に巻いた魔人の姿が見えた。
 ジャンダルの入った球体の左右には、ごつごつした大きな岩石に、緑色の蔓でぐる
ぐる巻きにされた玉があった。
 みっつの球体は――氷のなかに浮かんでいた。
 球体だけではない。部屋のほとんどが透明な氷に覆われていた。
 ゾフィルの視線の先には、少女と少年がいる。白いワンピースをまとった赤い髪の
少女ミューも、銀色の剣を構えた黒髪の少年アシュも、仲良く手をつなぎながら氷づ
けになっていた。
 さらに後ろには白髪の老人がいる。
 大きく目を見開き、あんぐりと口を開き、両手両足をふんばった格好で凍っていた。
『らしくねえな、さっさとトドメを刺しちまえよ』
『ようやくこのときが来たのよ。少しは感慨にふけらせてあげなさいな』
 植物の球から、少しトゲのある声がした。岩石からも響く。
『うお、が、ごう』
『わかったよ。新魔王、ゾフィル陛下には逆らわないって』
「からかうなよ、ジャンダル……」
 あるかなしかの笑みを、ゾフィルは浮かべた。
「たしかに私らしくないな。私は魔人。人間の感情など、もはやあるはずもないのに」
 手のひらを、まっすぐに真上に伸ばした。
「さようなら、ゾーククラフト」
 ゾフィルが凍てついた霧に包まれる。
 その白い冷気を中心として、大きなつららが無数に飛びだした。鋭く尖った氷の槍
は、まわりの氷壁を突き崩しながら、放射状に伸びてゆく。
 あっさり――本当にあっさり、ミューとアシュは氷ごと、砕かれた。
 束ねられ一本の巨大な槍と化した氷が、後ろの老人に襲いかかる。凍りついた魔王
の胸を突き刺し、ひびを入れ、粉々に砕いて、突き抜けていった。
 勢いはとどまることをしらない。
 つららは、魔法陣の描かれた壁を破り、通路を走り、部屋を壊し、最後には塔の外
壁までも突き崩した。ミューの住処《すみか》である黒色の塔の、ちょうど真ん中か
ら、夜へと、尖った氷がつぎつぎと生えだす。やがては最上部までもが冷たく光る棘
に浸食された。
 氷と黒い壁とが、音を立てながら崩れ落ちてゆく。
 崩壊が始まった塔から、四つの光が飛びだした。銀、黒、緑、黄の輝きは、白いも
やに包まれる塔の上空で人のかたちをとった。
 星空に、四体の魔人が浮かぶ。
「さて、これからどうする? ゾフィル陛下」
 きひひ、とジャンダルは笑った。黒い包帯の巻かれた体を震わし、右目を糸のよう
に細めた。眼帯の下にある左目も、おそらくおなじように笑みを浮かべているのだろ
う。
「陛下はやめてくれ」
 わずかにゾフィルは口の端をあげる。
「まだ……早い」
 魔人たちは笑い声をあげる。四者四様の声の下で、冷気がきらめきながら、夜の砂
漠へと広がっていった。
「じゃあ、早く陛下と呼べるようにならなくてはね」
 豊満な胸を押しつけるように、シリナがゾフィルに寄りそった。
「うがごあご、がぐご」
「わかっている……我らが求めるものは、こちら――」
 身を返し、ゾフィルはまっすぐに腕を伸ばした。指先は、砂漠の向こうに広がる山
なみを指していた。
「東、だな」
「そうだ。だが人間ども、そのままにはしていない。なにやらかたちを変えている」
「ま、なんだっていーだろ。おれたち四人に敵うやつなどいまいよ」
「ああ……」
 ゾフィルは顔を下に向けた。視線の先では、五階建てから二階建てへと強引にリフ
ォームされた塔が、白いもやのなか、上部だけをさらしている。
「そうだな」
 にたり、と笑った。
「二度も、私に殺させてくれるのか」
「え? ゾフィル、いまなんて?」
「いや……なんでもないよ」
 シリナが聞き返したときには、すでにゾフィルは元の冷たい顔に戻っていた。
「さあ、ゆこう――」
 夜空に銀色の魔人が舞った。
 見る見る間に、ゾフィルがその身に氷をまとってゆく。どんどんとかさを増やし、
やがては氷の羽毛を持った氷鳥へと化した。羽ばたくたびに、きらきらと氷のかけら
をきらめかせる。
 ほかの魔人たちも続いた。
 黒い包帯の魔人は黒い霧に包まれ、巨大なコウモリとなる。シリナの豊満な体には
蔓が絡んでゆき、背中で蝶のような羽を作ってゆく。岩石魔人コントラは、ひと声吠
えながら地上へと飛び降りていった。そのまま砂漠にめりこむ。
 ぼこぼこと盛りあがった砂が、ひと筋の跡を残してゆく。跡は、東の山脈へと向か
っていた。
 変化した他の四人も、東へと飛んでゆく。きらめきながら、黒い霧をのばしながら、
鮮やかな花びらを散らしながら。
 ――砂漠に、静けさが戻った。
 音を立てているのは、二階建てとなった塔のまわりに落ちた残骸たちだけだ。氷が
溶けるたびに、石のかけらが傾き、ぶつかり、音を出す。たちこめるもやのおかげで、
そのあわれな姿は見えなかった。
「いったか?」
 どこか幼さを感じさせる、女の子の声だった。
「みたいです」
 こちらは若い男のもの。
「よーし……うぬらーっ!」
 まるで間欠泉のように、凍てついた霧が天へと噴き上がった。
 そこからふたつの影が飛びだしてくる。
 ごわごわの赤い髪と、ぼろぼろの白いワンピースをまとった少女に、氷で変なかた
ちに固まった黒い髪と、銀色の細剣を持った少年だった。
 ミューとアシュ、ふたりはしっかりと手をつなぎあっていた。
「くっそーっ! あのヤロウ、好き勝手やりやがってぇぇぇ〜!」
 砂漠に降りたったミューは、半壊した塔を見て、わきわきと持ちあげた指を動かす。
「とりあえず、命があっただけでももうけものですよ」
「バカ! バカ! バカ! まだローンが残ってんだぞ、コレ!」
「とりあえず二階の書庫と一階の宝物庫は無事なんですから。それにミューさま、
ちゃんと保険に入ってたじゃないですか」
「でもさぁ、魔人にぶっ壊されたのって、補償の対象になんのかなあ〜」
 左手で頭を抱えた。
「しかし……こんどのこんどばかりは、もうダメかと思いましたよ。あやうく二回目
の冷凍保存をされるところでしたし」
 けっ、とミューは吐き捨てた。
「あんなやつ、一対一ならどうとでもなるもん」
「その自信はいったいどこからやってくるんですか。アレ、四人ともミューさまの魔
力をはるかに超えていましたよ」
「へ! 戦いは魔力で決まるんじゃないってことを教えてやるよ」
「魔人の魔力はバケモノか、ということにならなきゃいいですけどね」
 覚めた目つきで、アシュはもやのなかの塔を見ていた。
「お? なんだか絡むね、こいつ」
「そもそも、魔王を復活させるって段階で、今回の計画にはあやまりがありましたよ」
「だーっ! アシュだって『すばらしい計画ですぅ、ミューさまぁ〜』っておててス
リスリしてたじゃないかよ!」
 きっ、とふたりはにらみあった。その手は、いまだつないだままだ。
 指を絡めあった手が、かたかたと震えだす。
 やがてその震えは、腕から肩、胴体へと伝わっていった。歯の根があわなくなるに
いたって、ミューとアシュはひしと抱きあう。
「マジでビビったです!」
「……ちょびっとだけな、ヤバかった、な」
 ゆるゆると息をはきだす。
 お互いにぼろぼろの姿だった。服はところどころ破れ、痛み、ほつれている。赤ら
んだ肌は低温やけどを患っているようだった。
「ミューさまぁ」
「泣くなよ、本当に泣き虫だな、お前はさ」
 膝をついてなお、覆いかぶさらんばかりに抱きつくアシュを、立っているミューが
慰めるように背をさすっていた。
「おうおう、うるわしいものよな」
 抱きあったまま、ふたりは声のした方を向く。
 いまだ漂う塔周辺のもやのなかに、影が浮かびあがっていた。だんだんと姿ははっ
きりとしてくる。
 裾の長い法衣、ちょこんとした白い髭、背中へと消える白髪、そして皺だらけの顔
に浮いた、妙に威厳のある笑顔。
 この人は……。
「元魔王さん!」
 ぐらりとゾーククラフトの体が傾いだ。
「も、元魔王とはなかなかきびしい突っこみを入れてくれる」
「無事だったんです……ね」
 喜んでいいのか、悲しめばいいのか、アシュは中途半端な笑みを浮かべ、中途半端
に眉をうなだらせた。
「しかたないだろ。魔王も緊急脱出させなきゃ、やつらにバレちゃうもんよ」
 すぐ目の前で、ミューが唇を尖らせていた。アシュは密着しているといういまの状
況を理解してしまい、あわてて体を離す。
「なんだよ?」
「い、いえ。すみません」
 ――はっ、と顔をあげた。
「緊急脱出? 塔の機能を使ったんですね」
「高い金を払ったかいがあったってもんだ。なるべくなら、役に立たないままであっ
てほしかったけどなー」
「お前たちは芸人のみならず、ペテン師としても優秀だったのだな。このようなもの
であやつらをごまかすとは」
「だれが芸人だコラ、ペテン師だコラ!」
 吠えるミューのとなりで、アシュは魔王が投げた氷のかけらを受け取る。
「これ……」
 氷には、ミューの顔があった。
 正確には、ミューの顔が表面に描かれていた。かなり精巧なもので、遠くからや、
また近くであっても正面から見たのでは、なかなか絵だと気づくまい。
 ――だけど。
「……こんなのでだまされたんですか」
「こんなのって、『イッパツぽん』だよ。物体の表面に、対象の姿を写し取る魔法だ。
どーせお前は知らないだろうから、説明してやった」
 はい。素直にアシュは認めた。
「あのゾフィルってヤロウは、自分の周囲を氷で満たした。その氷の表面に『イッパ
ツぽん』で姿を貼りつけたんじゃあ、いくらなんでもすぐバレる。今回のキモは、氷
のなかにこの魔法を使ったことにある。塔の力で脱出した瞬間、私たちがいた場所に
姿を写し取ったんだ。絵を貼っつけたのは氷な」
「なるほど……映像どころか位置もおなじだったから、見破れなかったんですね」
 返事をしながら、アシュはべつのことを考えていた。
 ――ミューさまが、相手の名前を覚えた!
「さあて、ホントに見破れなかったのか。それとも……ヤロウ、見逃した?」
「え」
「なんにせよ、だ。ジジイ、てめえの教育が悪いせいで、見ろ! このざまだぞ!」
 刃のごとく鋭く目を細めて、半分になってしまった塔を指さした。
 ――魔王の名前はジジイだ!
「我とてこのざまだわ。口惜しいものよ。お前が我の魔力さえ手に入れていれば、こ
のようなことにはならなかったものを」
 肩からやぶれた法衣の腕を見せる。塔の緊急脱出装置は、魔法によって空間を転移
させる機能なのだが、瞬時に作動するぶん、どうもやりかたがあらっぽくなるらしい。
服やら髪やらずたぼろである。
「それはつまり、私が悪いってのか?」
「違う。ろくに調べもせずに行動するなど、魔道士としては下も下も下だが、芸人と
しては素晴らしいと……おい、なにをする。こ、こら、褒めたではないか!」
「だーかーらー、私は芸人じゃねえっつってんだろガーッ!」
 思いっきり蹴っ飛ばされ、さらにはぐりぐりと踏みつけられて、ゾーククラフトは
うめき声をあげた。細い足を魔王の顔面に当てているミューは、八重歯を剥きだしに
していた。
「ミューさまミューさまー、お年寄りは大切にしましょーよー」
「こ、こら! 我は年寄りなどではないぞ! 姿こそ老いさらばえておるが、これは
魔力をすべて封印されているからこそ。本来は若々しい肉体なのだ!」
 ふむ。
「ミューさまと逆ですね」
「だったら遠慮はいらねーってことだな! にゃはははは〜っ!」
「うがっ! ま、待てい。魔力だ、我の魔力さえ甦れば、あの裏切り者どもに報いを
与え、そこの塔も建て直し……そ、そうだ、お前の呪いも解ける! それこそがお前
の望みだったのだろう!」
 ぴたり。ミューの踏みつけが止まった。
「呪いか……」
 足を魔王の顔から外し、歩き始めた。砂に、さくさくと小さな足跡を残してゆく。
二十歩ほども離れて、おもむろに天を仰いだ。
「もう、ダメなんかなぁ。私、ずっとこのまんまなのかなぁ」
 ――あ、ヘコんだ。
 赤と青、ふたつの月を見あげる背中が、やけに小さかった。事実、小さいのだが。
「大丈夫ですよ、ミューさま。つぎがありますよ」
「そうだよなぁ。ずっと子供のままなんだから、ずっとつぎはあるよな。永遠にな」
 う。
「え、永遠……そうだ、ずっと若いなんて最高じゃないですか。全女性のあこがれで
すよ。求めたって普通は得られないですよ!」
「うん。マニアにはたまらないだろうな。しょせん私はマニア向けの女」
 う。う。
 かなりの落ちこみぶりだ。いつもテンションが高いぶん、いちど落ちると闇が深い
のかもしれない。
 どうすれば……。
『魔王の魔力を探しましょうよ』
 正攻法。ダメだ。ヘコんでいるときに正攻法はいちばんキツい。
『嫌なことは忘れて、パーッと騒ぎましょう!』
 現実逃避。ダメだ。残ったローンが現実を忘れさせない。
『ミューさま。私はそんなあなたが好きです』
 新たな問題。ダメだ。ヘンタイ扱いされるのがオチだ!
 ――だったら。
 アシュは軽く咳払いをした。
「ミューさま……ひさしぶりですよね。これほどまでにミューさまがナメられたのは」
 ぴくん。ミューの背中が動いた。
「ナメられた……?」
「まったくもって眼中になかったですもんね。元魔王さんのついでに殺って、ついで
に塔も壊した、みたいな」
 ざわり。ミューの赤い髪が波うった。
「私は、ナメられていたか?」
「それはもう、べろべろんと」
「ナメられてそのままってのは、私らしくないか?」
「さあ。ただ、そんなミューさまを、私は見たことがありません。魔女の借りは三倍
返し、がモットーですから」
「ふん……」
 振り向いたミューの顔には、凄みのある笑みが浮かんでいた。
 アシュのそばを通り過ぎる間際、みぞおちに軽くパンチを打ちこんでいった。ア
シュは悶絶する。
「ゴーちゃん!」
 呼びかけに、冷気のもやのなかから音が返った。なにかを突き崩す音が、ところど
ころからみっつ聞こえてくる。
 しばらく待つと、赤と青と白のゴーレムが姿を見せた。
 さすがにきれいなままとはいかない。たくましかった赤いゴーレムはところどころ
削れ、弱々しい青いゴーレムは片腕がなかった。白いゴーレムにいたっては、もげた
首を自分で抱えている。ひどいありさまだ。だけど――
「よかった」
 集まったゴーレムに、ミューは細々と指示を出す。
 そのあいだ、アシュは装備を点検していた。銀の魔剣や、首に巻いた黄色のスカー
フに傷がないか確かめてみた。空間を転移したのだから、どこかに欠損があるかもし
れない。
 確認もすみ、せがまれてやったゾーククラフトの肩もみにも疲れたころ、ようやく
準備を終えたミューがやってきた。
 彼女は髪を後ろでまとめ、肩当てつきのマントを身につけていた。膝までを包むマ
ントの裾から、黒いワンピースが覗いている。すらりとした足は白い。
「準備はいいか?」
 ひとりだけこざっぱりとしたミューの後ろから、赤ゴーレムが大きな鏡を持ってや
ってきた。
「これからどうしますか。魔人たちを追いますか」
「なんでそんなことしなくちゃならないんだよ」
「なんでって……このままほっといていいんですか? 魔人を四体も甦らせてしまっ
たんですよ、ミューさまが。彼らがなにかやらかしたら、責任問題になりませんか、
ミューさまの」
「黙ってりゃわかんないって」
「これ、少年。我も魔人ぞ。甦ったのは五体の魔人ぞ」
「黙ってればって、ミューさま」
「おい、無視するなお前ら」
「彼らは東へ向かいました。東には……」
 少し明るくなってきた夜空を背景に、山なみが横に広がっていた。山の向こうには、
かつて魔人たちが封じられていた場所、聖王都メイルウィンドがある。
 ――まさかね。
「ナメられた借りは必ず三倍にして返す。そのためには、このジジイの魔力を復活さ
せてやらなきゃならない」
 両手を腰に当てて、ミューはしゃがみこんだゾーククラフトを見おろしていた。元
魔王はふてくされて横を向いている。
「魔力って……どこにあるかわかるんですか」
「わかんねーよ。いまからそれを訊きにゆく」
「訊く? だれに、どこにですか」
 ミューが指を鳴らす。
 後ろに控えていた赤ゴーちゃんが、縦長の大きな鏡を掲げた。
「魔法協会にいくんですか。なるほど……たしかにそこなら、魔王について知ってい
る人もいそうですね」
「そうだ。この魔王がエセ王都に封印されていることも、そいつから聞いたんだから」
「そいつ? だれですか」
「情報屋だ! 魔王だけじゃなく、いままでの情報もそいつから……」
「ちょっと待ってください! いままでの情報って……東の霊峰に咲く花とか、西の
道場とか、北の氷雪の女王さまとか、南の孤島の呪い師とか……ぜんぶその人が?」
「おう!」
 胸を張るミューを、アシュはまじまじと見つめた。
「気づきましょうよ! いままでのはぜんぶその人に原因が――」
「うらうらいくぞ! ほら、ジジイもさっさと来い!」
「ちょ、ちょっと……」
 アシュとゾーククラフト、両方の腕を引っぱって、ミューがゴーレムの掲げる鏡へ
と突進した。
「ところで、魔法協会とはなんなのだ? 我の時代にはなかったぞ、そんなもの」
 答えようとアシュが口を開けたところで、三人の体は鏡のなかへと吸いこまれてい
った。ゴーレムは鏡を抱えて、後かたづけをする二体のゴーレムの元へと歩きだす。



■元のプロット

・魔王が魔力を失っていることが判明する。とたんに魔王の配下、裏切る。前々から
  あなたの態度が気に入らなかったと、全員に三行半を突き立てられる。わめく魔王
  は配下全員の攻撃を受ける。魔王ごと塔は吹き飛ぶ。どこかへ去ってゆく魔王の配
  下たち。

 崩壊したミューの塔
(三人称アシュ寄り視点)
・瓦礫のなか、肉体だけはひたすら頑丈なため平気だった魔王を、間一髪で防御壁を
  張ったミューが罵り、部下の教育が悪いと足蹴にする。アシュ、老人は大事にしま
  しょうとたしなめる。
・踏みつけられながらも、魔力さえ復活すれば、裏切った配下を倒し、またミューの
  呪いも解けると告げる魔王。ミュー、配下なんかどうでもいいが、自分の呪いが解
  けることに関しては興味がある。
・魔王の魔力を復活させる方法を調べようと、魔法協会へと向かう。割れた鏡の破片
  に向かって呪文を唱え、浮かんだ街の風景へと飛びこむ。

※攻撃魔法だけではなく、不思議系魔法も出してみる。


■言い訳

 前回、あと5000字で終わるとか書いておいて、ふたを開けてみれば10000
字だ! どうも無駄な要素が多いような気がする……あとで削ります。


〔ツリー構成〕

【1139】 2号長編、「天帝の騎士(仮)」ねっこ 2004/11/24(水)00:20 名無し君2号 (149)
┣【1140】 2号長編、「天帝の騎士(仮)」あらすじ(800文字) 2004/11/24(水)00:22 名無し君2号 (1820)
┣【1141】 2号長編、「天帝の騎士(仮)」冒頭部分(原稿用紙29枚) 2004/11/24(水)00:28 名無し君2号 (18303)
┣【1155】 2号長編、「天帝の騎士(仮)」冒頭部分改稿(原稿用紙21枚) 2004/12/2(木)01:08 名無し君2号 (13785)
┣【1188】 『ろり魔女(仮)』プロット 2005/2/11(金)01:20 名無し君2号 (19780)
┣【1189】 2/11分、『ろり魔女(仮)』本文、No.1 2005/2/12(土)01:28 名無し君2号 (3822)
┣【1190】 2/12分、『ろり魔女(仮)』本文、No.2(8400文字) 2005/2/13(日)15:11 名無し君2号 (12180)
┣【1191】 2/15分、『ろり魔女(仮)』本文、No.3(文字) 2005/2/16(水)00:56 名無し君2号 (12167)
┣【1192】 2/16分、『ろり魔女(仮)』本文、No.4(7700文字) 2005/2/17(木)01:49 名無し君2号 (10266)
┣【1194】 2/19分、『ろり魔女(仮)』本文、No.5(5000文字) 2005/2/20(日)03:43 名無し君2号 (7975)
┣【1195】 2/21分、『ろり魔女(仮)』本文、No.6(10000文字) 2005/2/22(火)01:25 名無し君2号 (14776)
┣【1196】 2/23分、『ろり魔女(仮)』本文、No.7(6400文字) 2005/2/24(木)02:36 名無し君2号 (9828)
┣【1197】 2/25分、『ろり魔女(仮)』本文、No.8(5000文字) 2005/2/26(土)01:29 名無し君2号 (7024)
┣【1198】 2/26分、『ろり魔女(仮)』本文、No.9(11000文字) 2005/2/26(土)21:24 名無し君2号 (15477)
┣【1200】 3/1分、『ろり魔女(仮)』本文、No.10(3600文字) 2005/3/2(水)00:46 名無し君2号 (5197)
┣【1201】 3/3分、『ろり魔女(仮)』本文、No.11(3600文字) 2005/3/4(金)00:12 名無し君2号 (3416)
┣【1202】 No.11、ボツ版 2005/3/4(金)00:18 名無し君2号 (4173)
┣【1204】 3/5分、『ろり魔女(仮)』本文、No.12(4000文字) 2005/3/6(日)22:26 名無し君2号 (5763)
┣【1207】 3/8分、『ろり魔女(仮)』本文、No.13(16000文字) 2005/3/10(木)00:42 名無し君2号 (21483)
┣【1208】 3/12分、『ろり魔女(仮)』本文、No.14(17000文字) 2005/3/12(土)22:41 名無し君2号 (22201)
┣【1210】 3/14分、『ろり魔女(仮)』本文、No.15(5000文字) 2005/3/14(月)18:54 名無し君2号 (7682)
┣【1211】 3/15分、『ろり魔女(仮)』本文、No.16(9000文字) 2005/3/16(水)01:13 名無し君2号 (12155)
┣【1212】 3/19分、『ろり魔女(仮)』本文、No.17(28000文字) 2005/3/20(日)17:01 名無し君2号 (35837)
┣【1213】 3/19分、『ろり魔女(仮)』本文、No.18(7200文字) 2005/3/20(日)19:14 名無し君2号 (9870)
┣【1214】 『ろり魔女(仮)』全文統合版(124ページ、原稿用紙327枚) 2005/3/21(月)08:38 名無し君2号 (207911)

前の画面〕 〔クリックポイント〕 〔最新の一覧〕 〔全て読んだことにする〕〔全て読んだことにして終了〕 〔終了

※ 『クリックポイント』とは一覧上から読み始めた地点を指し、ツリー上の記事を巡回しても、その位置に戻ることができます.